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RSウイルスinfo

Together Against RSV

監修:静岡厚生病院 小児科 診療部長 田中 敏博 先生

RSウイルスinfo

Together Against RSV

ご家族の心はいつだって、小さな赤ちゃんの安全と健康のことでいっぱいです。

大切な赤ちゃんのためにご家族に知っておいていただきたい「RSウイルス感染症」についてお伝えします。

RSウイルスは気道(空気の通り道)や肺などの呼吸器に感染しやすく、呼吸の状態に影響を与える場合があります1

感染すると、ほとんどの場合はいわゆる“かぜ”のように軽症ですみますが、すべての赤ちゃんに細気管支炎や肺炎などの重い感染症を引き起こすリスクがあります2,3

両親が赤ちゃんをだっこしているイラスト

RSウイルスが 赤ちゃんに与える影響

このサイトでは、RSウイルスについて初めて耳にする人や
もっと知りたい人に向けて、RSウイルス感染症について詳しく解説しています。

・すべての赤ちゃんにリスクがある理由

・RSウイルス感染症の流行時期に備えてできること

・RSウイルス関連のお役立ち情報

赤ちゃんとRSウイルス

およそ3人に2人の赤ちゃんが、1歳の誕生日を迎える前にRSウイルスに感染すると言われています4

RSウイルスに感染すると、ほとんどの赤ちゃんに鼻水、咳、くしゃみ、鼻づまりなどの症状が
あらわれます2-5

赤ちゃんによっては、悪化して症状が重くなり、入院が必要になることもあります2。実際、RSウイルスは1歳未満の赤ちゃんの入院の主な原因の一つです6–8

*ここに示した症状のすべてが赤ちゃんにあらわれるとは限りません。
これらの症状は他の感染症でも起こりうるものであり、また、これら以外の症状があらわれることもあります。
赤ちゃんの健康状態が心配な場合は、必ず主治医にご相談ください。

誰がRSウイルスに感染するの?

あらゆる年齢の方がRSウイルスに感染する可能性があります9。しかし、赤ちゃん、高齢者などが感染すると、重症化するリスクが高くなります9

RSウイルス感染症は軽症ですむことが多いのですが、場合によっては重症化することもあります2,5。予定日近くに健康で生まれた赤ちゃんであっても、1歳の誕生日までにRSウイルスに感染すれば、入院するリスクがあります3,7,10,11

なぜすべての赤ちゃんにRSウイルス感染のリスクがあるの?

1歳までの間、赤ちゃんの肺は非常に小さく、繊細です。また、免疫機能は生後1歳以降も発達し続けていて、完全な状態でありません1,12–15

そのため赤ちゃんは、年長児やおとなと比べてRSウイルス感染症にかかると重症化しやすくなるのです1,12–14

なぜRSウイルスに注意が必要なの?

ほとんどの赤ちゃんが問題なくRSウイルス感染症から回復するとはいえ、RSウイルス感染症は数日のうちに軽症から重症へと進行する可能性があります16

実際に、2歳未満のお子さんのおよそ10人に1人が、細気管支炎や肺炎などの呼吸器感染症に
移行しています17

また、どの赤ちゃんが感染後に重症化し、病院での治療が必要になるかを予測することも
困難です7,11

#RSウイルスに立ち向かう

RSウイルス感染症について 知ろう

このサイトは、RSウイルスによる赤ちゃんの病気について、ご両親、赤ちゃんと一緒にお住まいの方、赤ちゃんのお世話をする方、これから赤ちゃんを迎える方に向けて必要な知識や情報を提供しています。

RSウイルスを理解する

RSウイルスが赤ちゃんにどのようなリスクをもたらすかについては、
ここをクリックしてください

引用文献

1. Pickles RJ and De Vincenzo JP. J Pathol 2015; 235(2): 266–276.
2. Piedimonte G and Perez MK. Pediatr Rev 2014; 35(12): 519–530.
3. Hall CB et al. Pediatrics 2013; 132(2): e341–e348.
4. Walsh E. Clin Chest Med 2017; 38(1): 29–36.
5. Meissner HC. N Engl J Med 2016; 374(1): 62–72.
6. Leader S and Kohlhase K. Pediatr Infect Dis J 2002; 21(7): 629–632.
7.  Nagasawa K, et al: Int J Infect Dis 2024;149:107252.
8. Suh M et al. J Infect Dis 2022; 226(Supp 2): S154–Sl63.
9. Du Yet al. Int J Infect Dis 2023; 135: 70–76.
10. Arashiro T, et al: Influenza Other Respir Viruses 2024;18(11):e70045.
11. Bianchini S et al. Microorganisms 2020; 8(12): 2048.
12. Hussain M et al. Biochim Biophys Acta Mol Basis Dis 2017; 1863(12): 3226–3242.
13. Lambert L et al. Front lmmunol 2014; 5: 466.
14. Di Cicco M et al. Pediatr Pulmonol 2021; 56(1): 240–251.
15. Simon AK et al. Proc Royal Soc 2015; 282: 20143085.
16. Smyth RL and Breary SP. Encyclopedia of Respiratory Medicine. Bronchiolitis, Elsevier Ltd. 2006.
17. Langley J et al. J Infect Dis 2022; 226: 374–385.